過労死、うつ病、思うこと。「残業時間」は直接の要因ではない
元々このBlogを立ち上げた時、私はうつ病から少しずつ回復の兆しを見せていたときでした。
サラリーマンでプログラマをしていた頃、残業時間(休日出勤を含む)はゆうに160時間を超えている時期もありました。
先日痛ましい事件があり、皆様このことに注目しておられますが、少し私の感想を書かせていただきたいと思います。
まずは本件を議論している方々の多くが「残業○○時間」というところを要素にされているのが非常に気がかりです。
先に記載させていただいたとおり、わたしも残業160時間とかを経験したことがありますが、どちらかと言うとその頃はモチベーションもあり、たしかにしんどかったですが、うつ病になることはありませんでした。
わたしが精神的にしんどかったのは残業時間的にはもっともっと少ない時期です。
では、何が精神的にしんどかったかと言うと、
- 上司からのプレッシャー
- こいつは仕事ができないというレッテル
- 「やりたいこと」と「やらされていること」の乖離
- 仕事丸投げによる孤独感
このあたりがあげられるのではないかと、今になって思います。
それもこれらは一つ一つ個別ではなく、関わりをもって負のスパイラルを起こします。
まずは人員不足からサポートなしの仕事が丸投げされます、当然上司からみると失敗してもサポートメンバーはいないので、個人へのプレッシャーがきつくなります。
人間プレッシャーをかけても、仕事の効率は上がりません、むしろ下がります。
つまり能力は発揮されることはなく、仕事は失敗します。
そうなると上司からは「こいつは仕事が出来ない」と思われ、プレッシャー具合がきつくなります。
そうなると、「頑張ってる感」を出さないといけなくなるので、残業時間が増えます。
(残業・休日出勤しないといけない雰囲気になる)
また、こうなるとこちらからの提案や意見は全く受け入れられません。
「だめな人間は黙って作業してろ」
と言う雰囲気になり、仕事をやらされている感がMAXになります。
当然、やりたい仕事とは異なってくるので、ストレスも増大してきます。
結果また仕事に失敗して…… の繰り返しです。
私のチームでは1年に一人くらいのペースで鬱病による長期休暇に入っていました。
全員上記のような負のスパイラルに陥っていました。
今となってはこれが負のスパイラルという風に気づくのですが、当時その状況にいると、そんな風に客観的には自分の事が見られなかったですし、それよりも「明日どう怒られないようにするか」だけが頭を支配していました。
大切なのは職場環境です。
互いが互いを尊重して、みんなモチベーションがある状態での仕事でしたら、好きなだけ残業すればいいと思います。
職場環境が悪いと残業などは無くても十分うつ病にはなります。
そこを履き違えて「じゃあ残業時間を規制しよう」とか言う動きになるのは、全く物事の本質が見えてない愚策になる可能性があります。
経験者の思いとして少し書かせていただきました。
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